Fashion For Goodは世界初のファッション・ミュージアム。このミュージアムの目的は来訪者にファッションについての知識と行動に目を向けてもらって変えること。ここでは、ファッションとイノベーションを軸に、来訪者に色々な事を投げかけます。ミュージアムで働いている人にどのように展示を廻るといいのかと聞いたところ、地下1階→2階→1階の順で廻るのがベスト、とのことだったので、私たちもその順番で周りました。
まず、地下1階では、洋服がどのように生産されてどのような経路で私たちに届くのかが学べるスペースで現代のファッションビジネスを理解する。ここではT-シャツがどのように作られ、私たちへ届くのかがわかるようになっています。(下記の写真参照)
その後、2階へ行き、現状を変えようとしているファッションイノベーションの事例が展示をみる。ここではサステナビリティやサーキュラーエコノミーというキーワードでイノベーションを起こしている人や会社の事例がみれます。例えばキノコから洋服を作る会社や、洋服のトレーサビリティをアプリで見るように開発している会社など様々の事例が紹介されていました。(下記の写真参照)
そして最後に1階では、The Good Shopといって、ミュージアムショップがあるのですが、ここでは世界のサステナブルファッションブランドの洋服が実際に展示され購入も可能。数ヶ月に一回入れ替えるとのことなので、何度見ても楽しめます。(下記の写真参照)
各フロアでインタラクティブな仕組みがちりばめられていて、とても面白く、こんなミュージアムがあるのか!と感動したと共に、ファッションの罪深い部分も目の当たりに。来訪者たちの気持ちがどう変わったのかを地下1階に置いてある紙で見れます。お題は"My Good Fashion Commitment" (私のファッション・コミットメント)。コメントの数々を読むだけで、胸が暑くなったり、自分の行動を見つめ直すきっかけにもなります。(下記の写真参照)
私たちは今回日程が合わなかったので参加できませんでしたが、事前予約必要ではありますが、ワークショップなども行なっているそうです。
ファッション業界は、take→make→waste(摂って→作って→捨てて) という古いパターンにこだわってきています。これは、大きな経済的損失を伴う事である事は言うまでもなく、環境への破壊的な影響をも引き起こします。 調査によると、平均して、15年前よりも現在は60%多くの衣類が購入されていますが、実際購入後に捨てられてしまうのは約半分。また、生産されたすべての衣類の60%近くが、製造されてから1年以内に燃やされたり、埋め立てられたりするとも言われています。
「私たちの服がどんな風に作られているのか」。
Fashion For Goodの目的は、服の裏にあるストーリーを知ることで、私たち一般の消費者と生産者両方に、「どんな行動をとることができるか」を考えてもらうこと。 Fashion for Goodの使命は、イノベーションプラットフォームを通じて、take→make→wasteという無駄がある現代のファッションを、より循環型のモデルにするための様々なソリューションを提案する事。彼は、ファッション業界が、グッドファッションアプローチによって変革できると考えています。