現在、世界中から注目されている新たな品質基準 "Cradle to Cradle (ゆりかごからゆりかごまで)"は、単なる持続可能性ではなく、ゴミ=資源として考え、完全循環を目指す新たなモノづくりの考え方です。 - 材料の健康性 - 原料、部品のリユース - グリーンエネルギーの利用 - 水のスチュワードシップ(使う量や汚染など責任を持って管理すること) - 企業の社会的責任 などの細かなチェックに合格した製品だけに与えられる証ですが、残ながら日本ではこの認証をつけた製品を見かけることは殆どありません。
しかし、そんな厳しい基準をクリアし、さらに世界40カ国で特許を取得している企業が台湾にあります。そして今回の旅では、実際に会社を訪問し、色々と話を聞くことができました。製品の名は " STONE PAPER " もう少し詳しく説明すると、ビルの建築などに使う大理石の廃棄物を利用してできた紙です。
この紙の特徴は
- 防水性
- 強度(簡単には破けない)
- シールなどの接着物が綺麗に剥がせる
- 虫食いがない
- 太陽の紫外線により、6-12ヶ月で分解され新たな資源となる
...など様々です。特に防水性というところでは、油性のボールペンや鉛筆との相性が良く、上から水をかけても字が染みたり消えたりすることはありません。 また、環境貢献として考えた場合、パルプ紙1トン分の生産と比べ、木を20本削減、水を7480ガロン削減、CO2を900kg削減できるのも大きな魅力です。
いま深刻な問題となっている、アマゾンやオーストラリアの森林火災で、急激に自然が失われている中、こんな代替品があることも皆さんに知っていただきたいと思います。そして、少しでも地球環境に貢献する行動と消費を心がけましょう。