今日はデンマーク発のブランドの取り組みについて。

(screenshot from CARCEL site: https://carcel.co/pages/about)

CARCELはデンマークのコペンハーゲンにあるブランド。 ペルーとタイの刑務所にいる受刑者の女性が商品を作っているサステナブルなファッションブランドです。

デザインは北欧らしいスタイルで、トレンドを意識していない、長く着られるよう考えられています。彼らは地元の天然素材と、サプライチェーンと生産チェーンの100%の透明性を備えた、責任ある持続可能な生産確保の構築をしています。従業員は公正な給与を受け取り、彼らはほとんどが予約注文を使用してオンラインで販売するため、無駄を最小限に抑えています。

フェアトレード、透明性、サステナブル(持続可能)な素材と生産を含む新しいビジネスモデル。 

今年の1月に行われたコペンハーゲン・ファッション・ウィークでも注目を浴びていました。ファッション・ウィークと言えば、各ブランドが次のシーズンの商品をランウェイでお披露目をすると言うのが一般的で、彼らもショー会場を確保し、エディターなど著名人を呼んでいました。しかし、ショーでは一切モデルは歩かず、会場には彼らのステイトメントと

共に、ペルーやタイの刑務所に受刑者たちが商品を作っている動画などが流されていました。

 

(from Carcel Instagram)

 

” Welcome to a new decade.

Welcome to the walk. 

What season is this?

How many seasons are there?

How many seasons do we have left?

We do not have the answer, but any answer is a response” 

訳:

”新しい十年へようこそ。

ランウェイへようこそ。

これはどのシーズンですか?

シーズンは何個あるのでしょうか?

あと何シーズン残っているのでしょうか?

私たちにも答えはありませんが、どんな答えであっても回答です“

動画を見終えた後、来場者たちが全員ランウェイを歩くことで、ファッション業界の問題点などを浮き彫りに。 

 

https://www.instagram.com/p/B73kRd1BcUq/?igshid=1ggjz27ga9i5n 
(from Carcel Instagram)

“Today we opened Copenhagen Fashion Week without models and without clothes and asked everyone to take step up to the runway to change the industry together, abandon broken systems and create a new vision for fashion in society.  Thank you for walking with us.”

訳:

「今日、私たちはモデルも服もないファッションショーを、コペンハーゲンファッションウィークで開き、すべての来場者にランウェイに足を踏み入れ歩いてもらい、一緒に業界を一変させ、壊れたシステムを放棄し、社会におけるファッションの新しいビジョンを作成するように要請しました。 一緒に歩いてくれてありがとう。」

彼らのコンセプトや取り組みはかなり賛否両論ありますが、間違いなく、新しい一歩であり、ファッションがよりサステナブルになって行くためにも、良いお手本なのかもしれません。もちろん、これらの女性が刑務所でスキルを得て、賃金をもらう事については良い事です。しかし、例えば彼女たちが刑務所を出た後はどうなるのか? どのように生きて行けるのか?そもそも刑務所内できちんと賃金はもらえているのか?など、多くの疑問も出て来ますが、間違いなく新しいモデルケース。

あなたはどう思いますか?